みなさんこんにちは!あおな(@aonalog)です。
この記事では野球でピッチャーを評価するセイバーメトリクス指標の『LOB%』について紹介します。
プロ野球を見ていると、ランナーを出してもホームに返さないようなピッチングをしている投手に対して、「粘り強いピッチングを見せています!」といった実況がよく聞かれますよね。
LOB%はそんなピッチャーの粘り強さを、残塁率をもとにあらわす指標なんです!
それでは、LOB%の意味や算出方法を解説していきます!
LOB%は残塁率から投手の粘り強さをあらわすセイバーメトリクス指標
LOB%(Left On Base Percentage)は、ピッチャーがランナーを出してもホームに帰さない率=残塁率をあらわす指標で、ピッチャーの粘り強さを評価することができます。
メジャーリーグにおけるLOB%は平均70~72%で、多くの投手が平均に近い数値を残しています。
また、LOB%は運を評価する指標であるBABIPの影響を受けるため、ピッチャー自身がコントロールするのは難しい指標です。
・ピッチャーが自分でコントロールすることは難しい
LOB%の算出方法
LOB%の算出方法は以下の通りです。実際のスコアにおける残塁ではなく、ピッチャーの成績から算出されるので、エラーの影響をうけません。
LOB%の解釈
LOB%は前述の通り運に左右される指標です。そのため、将来的な数値は平均値に収束していく傾向にあります。
例えば、LOB%極端に低いピッチャーは、翌年以降は平均値に近づいていく=LOB%が上昇していくと予測することができます。
ただし、LOB%には以下の3つの特徴があります。
- 奪三振能力の高いピッチャーはLOB%が高くなりやすい
- 守備力の高いチームはLOB%が高くなりやすい
- 単純に実力のないピッチャーはLOB%が平均を下回る
これらも踏まえて、LOB%を解釈していく必要がありますね。
2018年プロ野球LOB%ランキングTOP5
LOB%について理解したところで、2018年のプロ野球LOB%ランキングTOP5を見てみましょう!
順位 | 選手名 | チーム | 防御率 | 勝 | 負 | WHIP | LOB% |
1 | 岸孝之 | E | 2.72 | 11 | 4 | 0.98 | 83.2 |
2 | 東克樹 | DB | 2.45 | 11 | 5 | 1.12 | 82.8 |
3 | 菅野智之 | G | 2.14 | 15 | 8 | 1.00 | 82.6 |
4 | O.ガルシア | D | 2.99 | 13 | 9 | 1.29 | 79.6 |
5 | 大瀬良大地 | C | 2.62 | 15 | 7 | 1.01 | 78.2 |
※対象:規定投球回到達者のみ
※E:楽天イーグルス、DB:DeNAベイスターズ、G:読売ジャイアンツ、D:中日ドラゴンズ、C:広島カープ
2018年プロ野球LOB%ランキングのトップは83.2%で楽天イーグルス・岸孝之選手でした。許したランナーの8割以上を残塁で終わらせていると解釈できます。
また、岸選手はWHIPが0.98ですので、そもそもランナーを出さない、出しても帰さないというピッチングを見せていたと評価できます。
一方、元中日ドラゴンズ(現阪神タイガース)・O.ガルシア選手はWHIP1.29とTOP5の中ではより多くのランナーを出しています。その中でLOB%79.6を記録していますので、ランナーを出しながらも得点を許さなかった=粘り強いピッチングをしたと評価できます。
このように、LOB%だけでなくWHIPなど他の指標を交えて評価することで、さらに深みのある解釈ができるようになります!
LOB% まとめ
ここまで野球でピッチャーの粘り強さを評価するセイバーメトリクス指標のLOB%について解説してきました。
この記事をまとめると、
・LOB%は運に左右されるため投手が自分でコントロールすることは難しい
・奪三振の力が高いor守備力の高いチームの投手はLOB%が高くなりやすい
・単純に実力のない投手はLOB%が低くなる
・他の指標と合わせることでさらに深みのある解釈ができる
となります。
この記事を参考に、LOB%を使ってピッチャーを評価してみてくださいね!
以上、あおなによるLOB%の解説でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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