みなさんこんにちは!あおなです。
近頃、野球界ではセイバーメトリクス指標を用いての選手評価が浸透してきています。
その中でも、一番よく耳にするであろう『OPS』。
OPSは打者の総合的な得点力をあらわすセイバーメトリクス指標です。
この記事では、セイバーメトリクス指標の中でも最もポピュラーな指標である『OPS』について、事例を交えつつ解説していきます!
OPSは打者の総合的な得点力を示す!
『OPS』とは、On base Plus Sluggingの略で、セイバーメトリクスで打者の評価をする際に用いられる最もポピュラーな指標であり、打者の総合的な得点力をあらわしています。
OPSは得点との強い正の相関関係(数値が高ければ高いほど、得点が増加する!)があり、その相関係数は打率が0.849であるのに対し、OPSは0.955と非常に高い値となっています。
※相関係数は1に近ければ近いほど関連性が高いことを示しています。
野球の試合において、打者が一番求められることは得点を挙げることですよね。そのため、打者の得点能力を示すOPSは重要な指標と言えます。
OPSの計算方法:OPS = 出塁率 + 長打率
OPSの計算方法は以下の通りです。
ちなみに出塁率は
長打率は
以上のように計算できます。
また得点と出塁率、長打率との相関係数はそれぞれ0.910と0.913となっており、打率よりも高い得点との相関性をもつ2つの指標を足したものがOPSということになります。
OPSの評価基準は?
セイバーメトリクスにおけるOPSの評価基準は以下の通りです。
OPS | 評価 |
0.9000~ | A:素晴らしい |
0.8334~0.8999 | B:非常に良い |
0.7667~0.8333 | C:良い |
0.7000~0.7666 | D:並み |
0.6334~0.6999 | E:平均以下 |
0.5667~0.6333 | F:悪い |
~0.5666 | G:非常に悪い |
これはOPSの開発者であり、マネーボールのモデルであるビル・ジェームズ氏による分類です。
ちなみに、2018年度におけるプロ野球OPSランキング1位は今シーズンから読売ジャイアンツに移籍した元広島カープの丸佳浩選手で、OPSは脅威の1.096でした!
よって読売ジャイアンツは、OPSからみた球界最高の打者を獲得したことになります!逆に最高の打者を失う形になってしまった広島カープ。2019年シーズンの丸佳浩選手と両チームの成績に注目です!
OPSで打者を評価するメリットとデメリット
この章では、打者の評価にOPSを用いる際のメリットとデメリットについて解説していきます。
OPSで打者を評価するメリット:打者の得点力を簡便に評価できる!
OPSで打者を評価するメリットは、打者の得点力を評価することができる点です!以下に実際の例を見てみましょう。
選手名 | チーム | 打率 | 出塁率 |
雄平 | S | .318 | .805 |
デスパイネ | H | .238 | .826 |
従来、日本の野球界では、古くから『打率が高い打者がより優れた打者』とされてきました。 その打率とサイバーメトリクス指標であるOPSについて、東京ヤクルトスワローズ・雄平選手と福岡ソフトバンクホークス・デスパイネ選手の昨シーズン成績を例にして比較してみましょう!
打率 | OPS | |
雄平 (S) | .318 | .805 |
A・デスパイネ (H) | .238 | .826 |
打率では雄平選手が大きく勝っていますが、OPSではデスパイネ選手のほうが上回っており、より得点能力の高い打者はデスパイネ選手であると言えますよね。
以上のように、OPSを用いることで、打率やホームランなど、従来の指標だけでは見ることのできなかった新たな視点で打者を評価することができます。
また、出塁率と長打率の合計値であるため難しい計算を必要としません。さらに単純な打撃力だけでなく、打者の選球眼や走塁能力(例:好走塁により単打が二塁打となる=長打率UP)が含まれている点も大きなメリットと言えます!
OPSで打者を評価するデメリット:パワーヒッター有利で盗塁が含まれない
OPSは打者を評価する上で非常に有用なセイバーメトリクス指標ですが、いくつかデメリットもあります。
まず、OPSはパワーヒッターの評価が高くなる傾向にあります。パワーヒッターはもともと長打率が高いのに加えて、ホームランを警戒され敬遠や際どいコースへの投球が多くなり、結果的に四球が増え出塁率が高くなる傾向にあります。
そのため、OPSのみで打者を評価しスタメンを組むと、パワーヒッターだらけのオーダーとなってしまう可能性があります。
また、OPSには盗塁が含まれていません。盗塁もまた野球の醍醐味であり、得点に大きく影響しますよね。私個人的には盗塁の上手な選手を好む傾向にあるため、盗塁が反映されていない点は個人的に結構ネックだったりします。
OPSってなに?まとめ
ここまで、OPSの意味や計算方法、メリット・デメリットについて解説してきました。
OPSをまとめると、
・パワーヒッターが高値となりやすく盗塁が反映されていない点に注意が必要
となります。
OPSには欠点もありますが、『打者の得点力を簡便に評価する』という点において、OPSの右に出る指標はありません。贔屓の野球選手の評価や、自分の野球チームのオーダーを考えるときには、是非『OPS』を使ってみてください!
以上、あおなによる『OPS』の解説でした!最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!
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