【あらすじと感想】ルーズヴェルト・ゲームを読んでみた【池井戸潤】

みなさんこんにちは!あおなです。

野球に関連した小説って結構ありますよね。この記事では、そんな中でも私が最近読んだ『ルーズヴェルト・ゲーム』(著:池井戸潤)をご紹介します。

ルーズヴェルト・ゲームは『下町ロケット』や『半沢直樹』で有名な池井戸潤氏による作品で、企業野球部が題材となっています。監督の交代や主力選手の移籍、会社の経営難による野球部廃部の危機、そんな中での大会出場、ライバルチームとの激戦、会社経営の立て直し、社内・社外における人間関係など様々な要素がぎっしりとつまった一冊です

そんなルーズヴェルト・ゲームあらすじ感想についてまとめてみましたので是非ご覧ください!

あらすじの前に:ルーズヴェルト・ゲームとは?

ルーズヴェルト・ゲームとは、野球において『両チームが点を取り合い、8対7で決着する試合』のことを指します。アメリカの第32代大統領であるフランクリン・ルーズヴェルトが「一番おもしろいゲームスコアは8対7だ」と述べたことからこう呼ばれるようになりました。

ルーズヴェルト・ゲーム:あらすじ

この物語の舞台は東京の中小企業である『青島製作所』。創業者であり今は会長となっている青島毅が作った野球部は、かつては社員の娯楽であり会社の象徴となっていました。しかし、部の維持には年間3億円と多大なコストがかかるため、ぱっとしない戦績と会社の業績不振から青島製作所野球部は廃部の危機に直面していました。

そんな中、監督である村野が突然辞任、チームの4番である新田、エースの飯島と共にライバル企業であるミツワ電器へ移籍してしまい、元高校野球部の監督である大道雅臣が新監督として就任することになります。

大道新監督セイバーメトリクスを用いた采配を行い、前監督とは全く違った選手起用を行います。当然、今までレギュラーであった選手たちからは不満の声が上がりました。それに対して大道監督は選手の起用法についてデータを交えながら選手たちが全員納得するまで説明、チームをまとめることに成功します。

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一方、会社の業績は悪化の一途を辿り、コスト削減のため大規模なリストラを行うことになります。野球部への風当たりもより強くなり、廃部を求める声が多くあがります。野球部所属選手の多くは契約社員であり、廃部=解雇となってしまうため、野球部部長の三上はなんとか部を存続させようと奮闘します。

倒産の危機に面している青島製作所は、業績をなんとか改善させるため、リストラだけでなく銀行からの融資取り付け高スペックのイメージセンサーの開発取引先への営業活動に必死で取り組みます。

新生野球部は大道監督のもと、徐々に力をつけていきます。しかし、新エースの萬田に肘の故障が発覚、退部することとなってしまいます。そんな中、毎年恒例の社内野球大会で一般契約社員の沖田が素晴らしい投球を見せます。

実は沖田は高校時代、強豪校で1年生からエースとなりますが先輩からの嫌がらせが原因となった暴力事件を起こしてしまい、野球から身を引いていました。野球はもうやらないという強い意志を持っていた沖田でしたが、大道監督やマネージャーである古賀などの説得により、野球部に入部することとなります。

沖田が加わった青島製作所野球部はさらに戦力がアップ、都市対抗出場を果たすべく一次予選を勝ち抜き二次予選に出場します。そんな中、沖田の高校時代の暴力事件に関するゴシップ記事が出回ってしまいます。監督やチームメイトからのフォローをうけるも、沖田の精神的なダメージは大きく、本来のピッチングからは程遠い投球内容となってしまいますが、沖田の不調をチーム全体でカバーし、なんとか代表決定戦まで勝ち進みます。

青島製作所は業績を回復させることができるのか、そして野球部の運命は?

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ルーズヴェルト・ゲーム:感想

ルーズヴェルト・ゲームを読んでみて、まず感じたのはテンポが速い。会社の経営に関する話も野球に関する話もテンポよく進んでいくため、私は一気に読んでしまいました。

また、この物語は登場人物が非常に多いのですが、一人ひとりが個性的で重要な役割を果たしており、多様な人間模様が描かれています。社長同士の駆け引きから末端の社員の思い、中間管理職の苦悩など様々な描写があるため、飽きることなく読むことができました。

野球に関しては、「思っていたよりもセイバーメトリクスがでてこないなー」という印象でした。序盤に軽く触れられるだけで、試合中は経過についての描写が多くを占めていました。個人的にはもう少しチームの成長過程について触れてほしかったです。

ルーズヴェルト・ゲームを読んでみた。まとめ

ここまで、池井戸潤氏の作品『ルーズヴェルト・ゲーム』のあらすじと感想を紹介してきました。

ルーズヴェルト・ゲームは、社会人野球を題材としていますが、社内での人間関係やライバル企業、株主、取引先との駆け引きなどそれ以外の部分も多い作品となっています。また、アップテンポで読みやすく、さすが池井戸潤氏と言えます。

そのため、野球好きの方でなくても、野球を知らない方でも満足することができる作品であると考えます。逆に、「がっつり野球が描かれている小説を読みたい!」という方には、少々物足りないかもしれません。気になった方は是非ご覧になってみてくださいね!

以上、あおながお送りしました。最後までお読み頂きありがとうございました。

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